コーデュロイ(コールテン)は、秋冬の定番素材として人気を集めています。

表面に特徴的な畝(うね)があり、ほんのり光沢感を持つその風合いは、パンツやスカート、ジャケットなどのアイテムで多く取り入れられています。

コーデュロイ(コールテン)_表面

最近ではトレンド素材としても注目されており、コーディネートの主役になることも少なくありません。

しかし、コーデュロイは、その独特な表情ゆえに、洗濯方法を誤るとシワや縮み、畝のつぶれといったトラブルにつながります。

長く美しく着こなすためには、素材の特徴を理解し、正しいケア方法を知っておくことが大切です。

この記事では、コーデュロイ素材の特徴や製造工程に触れながら、アイテム別の適切な洗濯方法、洗濯時の注意点、畝の整え方まで、家庭でできるお手入れ方法をわかりやすくご紹介します。

お気に入りのコーデュロイアイテムをいつまでも綺麗に保ちましょう。

ブログ見出し【概要】コーデュロイ(コールテン)とはどのような生地?

コーデュロイ(コールテン)は、パイル織物の一種で、生地表面に「畝(うね)」と呼ばれる縦方向の凹凸があるのが特徴です。

コーデュロイ(コールテン)

この畝が空気の層を作り出し、優れた保温性を発揮するため、秋冬の衣類に多く使用されます。

畝のあるカットパイルという構造で、同じパイル織物でもループ状のパイルが特徴のタオルとは異なります

主に綿を素材としていますが、ウールやナイロンと混紡されている製品も存在し、素材の組み合わせによって風合いや用途が異なります。

また、コーデュロイは「コール天」とも呼ばれており、これは「Corded Velveteen(畝のあるベルベット)」を日本語に音訳した言葉です。

注目すべきは畝の太さで、1インチ幅に何本の畝があるかを表す「ウェル(WALE)」という単位で表現されます。

 

畝の太さ 特徴
太畝(例:8ウェル程度) 保温性が高く、晩秋から冬にかけて重宝
細畝(例:15ウェル程度) 通気性があり春や秋口に適している

 

このように、畝の太さによって着用シーズンや印象も変わる奥深い素材なのです。

ブログ見出しコーデュロイ(コールテン)が使われているアイテム

コーデュロイ(コールテン)は、見た目の温かみと優れた保温性を兼ね備えた素材で、秋冬のファッションアイテムに幅広く使われています。

代表的なのはジャケットやパンツといった定番アイテムで、特にカジュアルからきれいめスタイルまで対応できるのが魅力です。

ジャケット パンツ
コーデュロイ(コールテン)_ジャケット コーデュロイ(コールテン)_スカート

さらにスカートやワンピース、シャツなどにも採用されており、コーデュロイ特有の畝と光沢が上品な印象を演出してくれます。

カラー展開としては、ブラウンやボルドー、グレー、ブラック、オリーブなど、落ち着いた深みのある色味が主流です。

これらの色味は重厚感がありつつも、コーデュロイの柔らかくマットな質感によって、全体が重たく見えすぎないのもポイントです。

また、アパレル以外にもバッグや帽子、ルームスリッパ、クッションカバーなど、ファッション小物やインテリア雑貨にも多く取り入れられています。

少しの取り入れでも季節感をプラスでき、他と差をつけるアイテムとして活躍します。

温もりのある素材感が、寒い季節の暮らしや装いにぴったりフィットする万能な素材といえるでしょう。

ブログ見出し【アイテム別】コーデュロイ(コールテン)の洗濯方法

コーデュロイは、あたたかみのある見た目と柔らかな肌ざわりが魅力の素材ですが、その特徴である「畝(うね)」と「毛羽(けば)」を守るには、適切なお手入れが欠かせません。

間違った洗い方をすると、毛羽が抜けたり畝がつぶれてしまうこともあるため、洗濯の際には注意が必要です。

ここでは、パンツ・スカート・ジャケット・靴といったアイテム別に、コーデュロイの正しい洗濯方法を詳しくご紹介します。

自宅でケアできるものとクリーニングに出すべきものを見極めて、大切な一着を長持ちさせましょう。

コーデュロイのパンツの洗い方

コーデュロイ(コールテン) パンツ

コーデュロイのパンツを含めて後述するアイテムを自宅で洗濯するときは、前もって、洗濯表示を確認しましょう。

例えば、水洗い不可やドライクリーニング指定のマークがある場合は、自宅で洗うのではなくクリーニング店に依頼しましょう。

一方、「手洗い」や「洗濯機可」のマークがあるパンツであれば、自宅での洗濯が可能です。

コーデュロイのパンツを洗濯するときは、以下の手順に沿って洗っていきます。

 

洗濯手順 洗濯時に気を付けること
1.洗濯ネットに入れる 洗う際には、表面の毛羽立ちを守るために裏返しにはせず、ふんわりとたたんで大きめの洗濯ネットに入れる
2.洗濯機にかける 洗濯機は「ドライコース」や「手洗いコース」といった弱水流を選び、中性洗剤で優しく洗っていく
3.脱水は短時間で済ませる 脱水が一番摩擦によるダメージを受けやすいため短い時間で脱水を行う
4.毛並みを整えて干す 洗濯後はすぐに取り出して畝に沿って毛並みを整えて、風通しの良い日陰に干す

 

コーデュロイのパンツを乾かした後、生地表面にシワができてしまった場合は、アイロンをかけてあげましょう。

ただし、アイロンをかける際は、今一度、洗濯表示中にアイロンマークがあるかどうかを確認しましょう。

アイロンマークがあったら、生地から 1センチほど離してスチームアイロンをかけていきましょう。

この時、毛並みをつぶさないようにアイロンをかけてあげましょう。

アイロンがけを終えたら、洋服ブラシで毛並みを整えてあげると光沢がよみがえります。

コーデュロイのスカートの洗い方

コーデュロイ(コールテン)_スカート

コーデュロイのスカートも、パンツと同様、洗濯表示をチェックしたうえで洗濯に取り掛かりましょう。

なお、コーデュロイのスカートを洗う際は、必ずフロントボタンやファスナーを閉じてから裏返し、型崩れを防ぎましょう

そのうえで、洗濯ネットに入れてドライコースや手洗いコースで洗濯します。

コーデュロイのスカートの洗濯の手順は、以下の通りです。

 

洗濯手順 洗濯時に気を付けること
1.ボタン・ファスナーを閉じる フロントボタンやファスナーを閉じてから裏返し、型崩れを防ぐ
2.洗濯ネットに入れる 洗う際には、表面の毛羽立ちを守るために裏返しにはせず、ふんわりとたたんで大きめの洗濯ネットに入れる
3.洗濯機にかける 洗濯機は「ドライコース」や「手洗いコース」といった弱水流を選び、中性洗剤で優しく洗っていく
4.脱水は短時間で済ませる 脱水が一番摩擦によるダメージを受けやすいため短い時間で脱水を行う
5.毛並みを整えて干す 洗濯後はすぐに取り出して畝に沿って毛並みを整えて、風通しの良い日陰に干す

 

特にスカートは裾が広がっているデザインが多いため、乾かす際には形を整えてから乾かしましょう。

もしシワが残った場合には、洗濯表示に従ってスチームを使わずアイロンをかけるか、当て布をしてやさしくプレスすることで美しいシルエットを保てます。

コーデュロイのジャケットの洗い方

コーデュロイ(コールテン)_ジャケット

コーデュロイのジャケットは、自宅で洗濯できるタイプもありますが、シルエットが崩れやすく、特に肩や襟元の型くずれが目立ちやすいため、家庭での洗濯はあまりおすすめできません

大切に長く着たい場合は、シーズンの終わりに一度プロのクリーニングに出すのが理想的です。

特に厚手のコーデュロイジャケットは、洗濯時の摩擦や脱水で畝がつぶれたり、部分的に毛羽が抜けることもあります。

クリーニング後は、防虫剤とともに通気性のあるカバーに包んで保管し、次のシーズンに備えましょう。

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コーデュロイの靴の洗い方

コーデュロイ(コールテン)_靴

コーデュロイ素材の靴は、その風合いを保つために丁寧なケアが求められます。

洗濯する際は、靴の素材を確認し、コットン系のコーデュロイであれば洗濯できます

洗濯できるコーデュロイの靴だった場合、以下の手順で洗っていきます。

 

  1. 靴用ブラシで表面の汚れや泥を軽く落とす
  2. ぬるま湯に中性洗剤を薄めた洗浄液を用意し、布やスポンジを使ってやさしく押し洗いしていく
  3. 水を2〜3回替えてしっかりとすすぐ
  4. 乾いたタオルで水気をしっかり取り除く

 

乾燥は風通しの良い日陰で自然乾燥させましょう。

完全に乾いた後は、毛並みを整えるように靴用ブラシで優しくブラッシングすると、光沢と風合いが戻り、より長く履ける状態に保てます。

ブログ見出しコーデュロイ(コールテン)のアイテムを洗濯する上で気を付けること

コーデュロイ(コールテン)は、独特の畝と温かみのある風合いが魅力の秋冬定番素材です。

しかし、その素材はデリケートで、誤った方法で洗濯すると毛並みが乱れたり、型崩れや色落ちの原因になります。

お気に入りのコーデュロイアイテムを長く美しく着用するためには、正しいお手入れが必要です。

ここでは、コーデュロイを洗濯する際に押さえておきたいポイントをわかりやすくご紹介します。

中性洗剤を使用する

コーデュロイは、綿やウールなどの天然素材を使用しているため、デリケートな生地に分類されます。

そのため、洗濯時には必ず中性洗剤を使用しましょう。

 

中性洗剤とは
中性洗剤は、繊維への刺激が少なく、生地本来の質感や風合いを損なうことなく洗濯できます。
また、ファンデーション汚れや食べこぼしなどのシミがある場合には、洗濯前に前処理として部分洗い用の洗剤を使うのもおすすめです。

 

事前に目立つ汚れを処理することで、しつこい汚れも落ちやすくなります。

洗剤を使用する際は、商品の注意書きをよく読んで、衣類に合った方法で取り扱いましょう

特にデリケートな素材であることを意識して、やさしく洗うことが大切です。

洗濯前に色落ちテストを行う

コーデュロイは色落ちしやすい素材でもあります。

そのため、洗濯前には「色落ちテスト」を必ず行うようにしましょう。

 

色落ちテストの方法
  1. 1.衣類の目立たない部分に中性洗剤の原液を少量つけて、白い布で軽く押さえてみる
  2. 2.この状態で5分ほど放置する

 

放置した後、白い布に色移りが見られる場合は、色落ちの可能性が高いので、単独で洗うか手洗いでやさしく洗濯するのが望ましいです。

万が一、他の衣類と一緒に洗濯してしまうと、色移りによって他の衣類を傷めてしまう恐れがあります。

色落ちが不安なアイテムは、洗濯機での洗濯は避けるか、洗濯ネットを使用し、短時間で洗い上げるようにしましょう。

特に濃い色や新品のコーデュロイ製品は注意が必要です。

洗濯機で洗う時は洗濯ネットが必須

コーデュロイを洗濯機で洗う際は、必ず洗濯ネットを使用しましょう。

洗濯ネットに入れることで、洗濯中の摩擦やねじれによる毛羽立ち・傷みを防げます。

特に、毛並みや畝のあるコーデュロイは、生地の表面が傷つくと独特の質感が失われてしまいます。

ネットに入れる際は、汚れが気になる部分が外側になるようにたたんでおくと、効率よく汚れが落ちます。

また、洗濯機のコースは「手洗いコース」や「ドライコース」など、弱水流のやさしい設定を選ぶようにしましょう。

使用する洗剤は中性のものを選び、柔軟剤を加えると手触りよく仕上がります。

なお、色落ちの心配がある場合は、コーデュロイ単体でネットに入れて洗濯しましょう。

洗濯後は素早く乾燥させる

洗濯が終わったら、コーデュロイの衣類はなるべく早く洗濯機から取り出しましょう。

濡れたまま放置すると、シワや型崩れの原因になるだけでなく、臭いやカビのリスクも高まります。

取り出したあとは軽く振って生地に空気を通し、毛並みや畝の乱れを整えるように手でなでたり、洋服ブラシを使ってやさしく整えると、乾いたときにきれいな仕上がりになります。

干す際は風通しの良い日陰に吊り干ししましょう。

特にジャケットやカットソーなどは厚みのあるハンガーを使用すると型崩れを防げます。

パンツやスカートの場合は、ピンチハンガーを使って筒状に干すと形が崩れにくくおすすめです。

ただし洗濯バサミの跡が残りやすいため、目立たない部分を挟むようにするなど工夫が必要です。

ブログ見出しコーデュロイの洗い方

コーデュロイ(コールテン)は、洗濯後の保管方法にも注意が必要なデリケートな素材です。

毛羽立ちや畝が特徴のコーデュロイは、折りたたんで収納するとシワや型崩れの原因になるだけでなく、せっかく整えた毛並みもつぶれてしまいます。

そのため、基本的には厚みのあるハンガーを使って、クローゼットに吊るした状態で保管するのが理想です。

特にジャケットやシャツ、スカートなどの形を保ちたいアイテムは、ハンガーでの保管が最適です。

シーズンオフ中は引き出し収納に切り替えること

コーデュロイは秋冬物であることが多く、シーズンオフにはすべてをハンガーに吊るしておくのが難しい場合もあるでしょう。

その際は、引き出し収納に切り替えて保管しましょう。

保管する際は、衣類をぎゅうぎゅうに詰め込まず、なるべく一番上に置いて重みがかからないように工夫しましょう。

折り目が強くつかないよう、ふんわりとたたんでから収納し、他の衣類との間にも余裕を持たせることがポイントです。

シーズンオフの収納でも丁寧に扱うことで、次の季節にも美しい状態でコーデュロイを着用できます。

ブログ見出しコーデュロイ(コールテン)の洗濯方法を理解して風合いを大切に綺麗にしよう

コーデュロイは、独特の畝とあたたかみのある風合いが魅力の秋冬素材です。

ですが、その風合いを長持ちさせるためには、正しいお手入れと保管方法が欠かせません。

今回ご紹介したように、洗濯時には中性洗剤を使い、色落ちテストや洗濯ネットの使用など、いくつかのポイントに注意することで、自宅でも安心してケアできます。

また、洗濯後はすぐに取り出して形を整え、陰干しすることで、毛並みの乱れや型崩れを防げます。

コーデュロイの衣類は、洗いっぱなしでは魅力が半減してしまいますが、丁寧にお手入れすれば、次のシーズンも快適に、そしておしゃれに着こなせます

もし自宅での洗濯に不安がある場合は、無理せずプロのクリーニング店に依頼するのも選択肢のひとつです。

タンスの奥に眠っているコーデュロイアイテムがあれば、この機会にお手入れをして、リフレッシュしたコーデュロイをまとってお出かけしてみてはいかがでしょうか。

風合いを大切にしながら上手にケアすることで、着こなしの幅も広がり、より一層おしゃれを楽しめます。

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